冬の北海道では暖機運転が欠かせない?
今時の車なのに暖機運転?
(本記事は北海道に既に住んでいて冬を経験した人は読む必要はありません)
そうとう大昔に発進前の車は暖機運転をするもの、というのが当たり前の時代がありました。
でもその時代は私は幼少、または生まれていなかったのでだいぶ後に知ったのです。
ある程度エンジンを温めないと不調をきたす、エンジンの寿命が短くなるなどの弊害があったのでしょう。
でも今時の車はそんなことする必要はありませんね。
ただし、例外もあります。
それは一部車種を除くハイブリッド車です。もちろんどんなハイブリッド車もキーを入れれば直ぐに走り出すことが出来ますが、ハイブリッド車は「いつエンジンがかかるかわからない」ので冷却水温度が低い時は瞬時にエンジンがかかるように自動的に暖機運転をすることがあります。
これは車載コンピュータが決めることなので運転手は何も考える必要はありません。
でもこれは昔の車のようにエンジンの不調を避けるためではありませんので、暖機運転の有無に関係なくすぐに走り出すことが出来ます。
しかし、冬の北海道では発進前に暖機運転が必要なことも多かったりするのです。
もちろんエンジンの不調を避けるためではありません。
冬の北海道で暖機運転が必要な時
冬の北海道、というよりも「すべての雪国」というのが正しい言い方であり、冬の北海道でも暖機運転が不要なこともあります。
どういう場合に暖機運転が必要かというと、
●屋根のない駐車場に車を置いている場合
●ガラスに氷が貼って融けないとき
に必要となるのです。
2つの例を挙げましたが正確に言うと後者のみでよいと思います。
冬は車の上にびっくりするくらいの雪が積もります。
夜の例えば8時くらいに雪が全く車に積もっていなくても、翌朝屋根の上に50cmくらい積もっていることがあるのです。
↓札幌の住宅地でもこんな状況は普通です!
こういう場合はまず雪をどけます。
これだけで何ら問題なく走り出すことが出来ればよいのですが、北海道の冬は東北などより気温がより低いので雪の下に氷がびっしりと貼っていることが多々あるのです。
しかも状況によっては厚さが1㎝近い氷が貼ります。車内は外が見えず暗くとても発進できる状況ではありません。
この氷を除去するには、
1、氷除去用のスクレーパーを使う。
2、解氷剤を使う。
3、車のヒーターで窓ガラスを温める。
の3つの方法があります。
「1、」のスクレーパーとは表面にこびりついた物を剥がして除去するヘラのようなものです。
カー用品店やホームセンターで売っていますがこれが使えるのは薄い氷で、かつ窓ガラスに強固に張り付いていないものの場合です。
無理にスクレーパーで剥がそうとするとガラスを痛めたり割ることもあるので絶対に無理してはいけません。
↓こんな感じ。他にも様々な形状があります。
画像引用元: AliExpress 様
https://ja.aliexpress.com/
「2.」の解氷剤もカー用品店やホームセンターで容易に手に入りますが、殺虫剤程度の大きさのスプレーなので氷を融かす前にあっという間に1本なくなってしまい非常に不経済です。
(値段はお店によりますが1本200~400円くらいです)
解氷剤はびっしりと貼った氷にはほとんど使えません。ミラーやドアなどが部分的に凍り付いた場合くらいに使うものです。
↓製品の一例
画像引用元: まいにちクルマと 様
http://blog.goo.ne.jp/p-honbu
「3、」ですが、冬はこの方法が基本となります。
というか分厚い氷が貼った場合はこれ以外の方法はありません。
状況によっては30分くらいヒーターを入れっぱなしにしないと氷が融けなこともあります。
当然ガソリンをたっぷり使うので燃費は最悪になります。
少しでも早く氷を融かすには以下の方法が良いかな?と私は思うのですがやはり不経済であることに変わりはありません。
1、車のドアが開けられる状況まで雪掻きをしたらすぐに窓のヒータ(デフロスタ/デフォッガ)を入れる。
2、車体の雪をまず落としてから解氷スプレーをガラス部全面にかける。
3、氷が溶けだしたら剥がれそうな部分を狙ってスクレーパーで氷を剥がす。(絶対に無理をしないこと)
4、上記までやって氷が解けない場合は車のヒータでひたすら氷が融けるまたは除去できるまで待つしかない。
という事になります。
またゴムヘッドのハンマーで氷を叩いているのを見たことがありますが推奨できません。
まあ場所により使ってもよいかもしれませんが、ガラスにダメージが加わらないとは限りません。
お湯をかけている人もいますがこれもやめた方が良いです。
理由はお湯の高温とガラス面の低温の大きな温度差によってガラスが収縮しようとして割れたりひびが入る可能性があるからです。
このようは事をしなければならないので暖機運転が必要という意味なのです。
その他に「解氷剤入りウインドウォッシャー液」も販売されていますがしっかりと貼った氷には殆ど意味を成しません。
冬の北海道は車の室内にも氷が貼る!
例えば道内でも比較的温暖と言われている札幌市の場合ですが、山の方に行かなくても住宅地だったら-5~-12度くらいまで1月は気温が下がります。
昔は普通にあったと言われる-15 度以下は山中に行かなければまず経験しないと思います。
札幌は都市化で毎年気温の上昇が激しいためです。
だから-10度を下回る日も滅多にありません。
でも車の車内に氷が貼ることがあるのです。氷と言っても非常に薄い氷の膜がガラスに付くので、ヒータをかければすぐに消えますが初めてこの状況を経験したときは本当に驚きました。
室内の気温を測ったことは無いのですが、水を入れたペットボトルを一晩放置しておくとカチコチに凍りますので氷点下であることは間違いありません。
そしてなぜ車内に氷が貼るのかを考えてみたのですが、恐らく人が乗っているときは呼吸によって水分を含んだ呼気が車内に充満します。
つまり湿気のある空気になっていてそれが外気温が非常に低いと窓ガラスの内側に付着した水分が凍って氷になるのではと思うのです。
これは私の仮説なのですが、氷が貼るという事は水分が付着していないと氷は貼りませんので、その元は人間の呼気しかないと思うのです。
(間違っていたらご容赦ください。)
いずれにせよ車内に氷が貼るというのは本当に驚きです。
冬はペットボトルやその他「水物系」(シャンプーなども)は車内に放置してはいけないのです。
少しでも楽に窓の氷をとる方法
冬の北海道で車を屋外に駐車するというのは本当に大変なことですが、でも氷を楽にとって素早く発進出来る方法も実はあります。
それは「フロントガラスに雪用のシートをかぶせる」のです。
↓こんなものです。多種多様なものがあります。
画像引用元: Yahoo!JAPANショッピング 様
http://store.shopping.yahoo.co.jp/yokaro/e066.html
私が使っているものは上記の写真の物とは異なりますが、どの会社の物も両脇をドアに挟んで固定するだけなので実に簡単です。
そしてこのシートの効果は抜群で、どんなに雪が積もっていて低温になっていてもシートの上の雪を降ろすだけで簡単にシートを外せてクリアな視界が得られます。
専用素材なのでガラスにシートがくっついて取れなくなったり、素材が剥がれたりすることはありません。
クルマが野ざらしの駐車場の方はもちろん、家の駐車場が屋内でも外出時の長時間屋外駐車に備えてこのシートはぜひ備えるべきものと思います。
大変に重宝しています。
しかしなぜか北海道でこのシートを使っている人は非常に少ないのです。どこでも売っているんですが・・・。
多分単に「面倒だから」なのだと思うんですけどね。
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