冬は都会と田舎どちらが走りやすい?
冬は都会と田舎では走りやすさに大きな差がある
冬の北海道はどこに行っても道には積雪があり、凍結がありで非常に神経を使います。
もちろん車のみならず歩行者も同様です。
しかし都会と田舎では歴然とした走りやすさに大きな差があります。
これについて述べてみたいと思います。
●幹線道路
走りやすさに都会と田舎では大きな差はありません。 しかしあえて差を言えば交差点の違いです。
これは幹線道路だけじゃなくて住宅地の道やその他の細い裏道なども同じことが言えるのですが田舎の方が交差点は都会よりも楽です。
理由ですが、交通量の多い都会はスタッドレスタイヤによって路面がツルツルに磨き上げられてスケートリンクみたいになることが多いからです。
交通量の少ない田舎では場所にもよりますが都会に比べてそれほど酷いツルツル路面にはなりません。氷の上に雪がうっすらと積もっているという状態が多いです。しかし滑ることには変わりはないので発進/停止及びハンドル操作は十分な注意が必要です。
交差点以外の部分では都会は交通量が多いので頻繁な除雪やロードヒーティングが無い場所でも積雪や凍結が路肩以外は殆どないことが多いです。
これは車が多いので、車の重量及びタイヤと路面の摩擦熱などによって路面が凍結する暇がなくなるからです。
しかし交通量が減る早朝や深夜はツルツルに凍結します。しかもブラックアイスバーンになることが多く運転席からは路面が濡れているのか凍結しているのかが分からず、「濡れているだけみたいだ」と思って突っ込むと「黒いスケートリンク」状態で恐ろしい思いをすることもあります。
また路肩には除雪された雪や路面からはがされた氷が山積みになっていて1車線もしくは1/2車線がつぶれている状態も多く、路肩の雪や氷をタイヤが踏んでスリップすることもありますので路肩側の走行は注意が必要です。
●幹線道路以外の一般道
これは都会も田舎もほとんど差がありません。理由は例えば札幌市内であってもわき道に入ると除雪の頻度が極端に減ったり、除雪はするけれど雪の下の氷の除去がされないという事が多いからです。
解説: 北海道は札幌市であっても気温がかなり下がりますので、道路に雪が降り積もると下の方の雪は圧縮されて低温と相まって氷になります。しかも薄い膜のような氷ではなくて厚さが数cmにもなる分厚い氷が貼ります。
ですから雪をどけてもその下に分厚い氷がありますからこの氷を除去しなくてはまともに走れません。ツルツル路面になりますし本当のスケートリンクと異なり凸凹だらけの針の山のような氷が貼っているのです。これを砕いて剥がすカッターの付いた除雪車がありますがこの車両は幹線道路以外だと出動頻度はかなり少なく、道によっては一冬の間に一度も出動してもらえない場所も数多くあるのです。
脇道で分厚く貼った氷を除去するには「付近の住民が協力してツルハシで砕く」、「春になるまであきらめる」、「自治体に氷の除去を要請する」のいずれかになります。
凹凸が非常に激しい氷となり、氷の穴にタイヤが突っ込むと発進不可能(4WDも)になったりハンドルがとられてスピンをして他の対向車や建物に接触する可能性が非常に高くなります。このような道は恐ろしくて走れないので時間がかかっても表通りを走ったり遠回りをすることもあります。
とにかく北海道の道は除雪+氷の除去をしないと危なくて走れません。
しかし幹線道路と同じように田舎の道の方が都会よりも交差点に関しては走りやすいかもしれません。
もちろんすべての交差点が同じではないし、同じ場所でも時間帯や日によって状況は全く異なってきます。
しかし田舎の道は「多くの車のスタッドレスタイヤで常に磨かれる」という事は少なくなるので都会の道よりはツルツル感はかなり減って安心感はあると思います。
●高速道路
高速道路だと都会も田舎も変わらないです。除雪をしっかりやってくれますし、咳き込むほどの大量の融雪剤を蒔くからです。
しかしやはりブラックアイスバーンになっている個所もありますので速度規制が出たときにはその速度まで減速して慎重な運転をすべきです。
北海道の高速道路は雪が酷くなると、路肩や中央分離帯を示す緑色のランプが付きます。
何mおきかわかりませんがそのような設備があります。そしてさらに雪が酷くなるとオレンジのランプに代わります。
このランプが点いている時は速度を控え気味にした運転にすべきです。
そしてさらに雪が酷くなると通行止めになります。
高速道路では路面の凍結よりも吹雪の方が怖いです。
(もちろん一般道の街中でも吹雪は恐くて、札幌の繁華街付近でも10m先が見えなくなるほど酷いこともあります。)
また最近はハイビームとロービームを切り替えて使う事が推奨されていますが、こんなことは昔から私は当たり前だと思っていました。
だから首都圏にいた時も対向車や先行車、対向の歩行者がいないときはいつもハイビームで運転していました。
運転中は頻繁にハイとローを切り替えることになります。
高速道路でも同じことをすべきですが、吹雪の時のハイビームは推奨できません。
吹雪の状況にもよるのですが、酷い吹雪の時にハイビームに切り替えると目の前には非常に多くの雪の粒/塊が降って来ていますので、それらに強いハイビームが当たると光が激しく反射して視界が極端に悪くなり危険です。
雪が深々と降っているとかであればハイビームでも問題ありませんが、吹雪もしくはそれに近い量の雪が降っている時はロービームの方が安全です。
あと高速道路で気を付けるべきはインターチェンジのカーブがきついところです。
除雪はしてあっても本線に比べると融雪剤の量が少ないと思いますので思わぬブラックアイスバーンがあったりします。
側壁にぶつかる事故も多くなりますし、下り坂だと停まりませんので場合によっては料金所の設備に激突とかもありえます。
冬の都会/田舎道の運転のまとめ
基本はどちらも同じという事ですが、交差点を考えると田舎道の方がやや走りやすくなります。
とにかく交通量の多い都会の道、交差点はツルツルに磨き上げられた箇所が非常に多いので慎重の上に慎重を重ねた運転が必要になります。
都会を抜けて田舎道に入ると「滑りにくくて運転が楽」と思う事が多いのですが、田舎は田舎で除雪がしっかりしていなかったりもします。
そして冬の北海道の道は雪の下には分厚くしかも表面が凸凹の氷が貼っていることを忘れてはいけません。
タイヤが嵌って動けなくなるほどの大きな氷の穴もあるのです。
冬道の運転の注意点は別の記事でも書きますが、とにかく慎重すぎるほどの運転をお願いします。
参考記事: 北海道の車は4WDでないとダメなのか?
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