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燃費を考えたエアコンの使用法

エアコンで燃費が悪くなる

こんなこと↑当たり前でいまさら言うな!と怒られそうです。

今の車がどれほど燃費が良くなってもエアコンを入れるとガタ落ちですね。

これはガソリン車(ディーゼル含む)、ハイブリッド車も同様です。

燃費悪化は概ね以下の理由です。

 

・冷房時: エンジンの力の一部をエアコンのコンプレッサー駆動に利用しているため。冷媒を圧縮するので結構力がいるのです。

・暖房時: 高温になったエンジン冷却水を暖房用熱交換器に通して、そこで得た熱を車内に引き込んで暖めているのです。ですから冷却水が冷えている時やより高温の室温設定をすると熱交換器から得られる熱をより高温にするためにエンジンの回転数をあげたりするのです。当然燃費が悪化します。

 

最近はハイブリッド車だとエンジンが停止中でもエアコンが効きますが、これはエンジンの力を直接使っているのではなくて電動インバーターエアコンを使っているからです。つまりエンジンの回転で駆動しているのではなくて発電機やバッテリーからの電源のみでエアコンが動いているのです。

この方法だとエンジンから直接駆動よりは多少燃費はよくなります。

しかし発電機からエアコン用の電力を取るということはエンジンの負荷が増えて燃費が悪化します。

仮にアイドル時とエアコン動作時のエンジン回転数が同じであってもエアコンが動作すると発電機の負荷も増えますので、アイドル時と同じ回転数にするにはエンジンにより多くの燃料を燃焼させてトルクを増大する必要があるのです。

暖房時はヒートポンプ式のエアコンでなければ通常のガソリン(ディーゼル)車と仕組みは同じですし、ヒートポンプ式であってもポンプを駆動するモータの電力が増えますので結局燃費が悪化します。

 

北海道は意外なところで燃費悪化する

北海道も夏は冷房を入れますし、冬は暖房をしっかり入れないと寒くて運転どころではありません。

でも予想外に燃費悪化するのは冬の暖機運転時なのです。

参考記事: 冬の北海道では暖機運転が欠かせない?

上記の参考記事をまずお読みください。

最新鋭の車でも冬の北海道では暖機運転が必要なことがお分かりになると思います。

 

エンジンを温めて調子よく回すためではありません。窓に貼った分厚い氷を融かすために必要なのです。

この暖機運転だけで大雪&低温時には20~30分以上もヒータをつけっぱなしにすることなど普通にあります。

しかもエンジンが冷えた状態からスタートするので燃費悪化に拍車がかかります。

 

正直申しまして、この冬の氷を融かす暖機運転に変わるよい方法はありません。

ガラスに大量の解氷剤をスプレーして氷を融かすには1本300円前後のスプレーをフロントガラスだけで数本必要になります。

場合によっては毎日です。このコストを考えたら30分の暖機運転にかかるガソリン代の方が全然安いです。

また冬は札幌でも車内に氷が貼ることがありますから車内では解氷スプレーなど使えません。

(車内に貼る氷についても「冬の北海道では暖機運転が欠かせない?」の記事を参照ください。)

 

燃費を少しでも良くするエアコンの使用方法

ここでは道外も含めて地域に無関係にエアコンでの燃費悪化を少しでも防ぐ方法を書いてみます。

エアコンで燃費が一番悪化するのは車が駐車場を出て暫く走る間です。

以下は地域、その時の温度や気象条件、車のエアコンの性能差、個人の感じ方の違いなどによって差が出る場合もありますがご容赦願います。

 

*暖房時の考え方

以下の図を使いながら説明いたします。(クリックで拡大します)

エアコンの温度設定を一例として28度とします。

この時の外気温は12度、車内の温度は17度と仮定します。

車内温度の方が高いのは前回(或いは前日)乗った時の暖房や人間の体温が残っていたり、陽が当たることにより車内が暖められて温度が上がるためです。(実際にこのようになります。)

 

エアコンを内部循環にすると車内に閉じ込められている17度の空気をエアコンは28度まで上げるのでその差は11度。

外気取入時は12度の外気をエアコンで28度まで上げるのでその差は16度となります。

つまり暖房時は内部循環にした方がエアコンの仕事が減るということです。これはそのまま燃費に直結します。

実際には外気取入時でも車内には17度の空気があるので上記のように単純ではありませんが、暖房時は内部循環の方が明らかに燃費は良くなります。

 

*冷房時の考え方

冷房時も以下の図をご覧ください(クリックで拡大します)

エアコンの温度設定を一例として22度とします。

この時の外気温は30度、車内の温度は40度と仮定します。

外気温が30度もある日だと車のガラスによる温室効果で車内は相当な高温になります。本例のように40度ではまだ低い方でしょう。

 

エアコンを内部循環にすると40度の室温を22度まで下げるのでその差は18度。

外気取入時では30度の空気を22度まで下げるのでその差は8度。

冷房時は外の空気の方が温度が低いので外気取入にした方がエアコンの仕事が減り燃費が良くなります。

勿論本例でも外気取入時は車内の空気があるので単純には行きませんが外気取入の方が燃費は良いです。

 

また暑い日はいきなり冷房を入れずに左右のドアを2~3分くらい開けて自然風を通して車内の熱気を飛ばしてから冷房を入れた方がエアコンの稼働はさらに減って燃費にも貢献できます。

 

以上のように暖房と冷房を使い分けると燃費にも効いてきます。

ただし直ぐにエアコンを入れないとガラスが曇って危険とかの場合は話は別です。安全最優先でお願いします。

 

また10~20分も走って車内の温度が安定してくるとエアコンの稼働も低くなりますので、ある程度快適な温度になったら「温度設定を変える」、「風量を弱にする」、「エアコンを切って必要に応じて間欠で使用する」などをおススメします。

 

また暖房時は真冬のすごく寒い時期を除けば、走り出しは暖房を入れずに発進し数分走ってから暖房を入れた方が燃費は良くなります。

先に述べたように最初から暖房を入れるとエンジンは走り出しの時に走行の駆動力の他に暖房に使うために冷却水の温度を一刻も早く上げようと回転数を上げるからなのです。(MT車とAT又はハイブリッド車の一部を除く)

 

以上めんどくさい感じもありますが、これらを実行されると燃費は確実に向上しますので意識してみてください。

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