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北海道・地震情報【番外】

北海道での大地震

2018年9月6日午前3時7分59.3秒にむかわ町付近を震源とするM6.7(9月10日19時現在情報)の大地震が起きました。

今回はドライブ情報とは異なりますが、北海道情報としての号外として本記事を書きます。

この地震は【平成30年北海道胆振東部地震】と名づけられました。
(ほっかいどう  いぶり とうぶじしん)

震源は本記事執筆時の場所は【北緯42度41分24秒 東経142度00分24秒】とのことで、住所としては【北海道勇払郡むかわ町】の山中となります。

(勇払郡=ゆうふつぐん)

むかわ町、厚真町(あつまちょう)は大変な災害が発生し、最大震度7が観測されたのです。
(当初は震度6強と言われていた)

また震源地から直線距離で約68km離れた札幌市東区でも震度6を観測し、いずれの震度も北海道で観測された震度としては過去最大となりました。

震源地、及び周辺都市の関係は以下の地図をご覧下さい。
(クリックで拡大します。Google mapに加筆したものです。)

北海道胆振東部地震の被害

本地震による具体的な被害はテレビなど多くのメディアで連日報道されていますので詳細は割愛しますが、概ね以下の被害が中心となります。

●崖/山の崩落

●家屋倒壊

●道路の液状化現象

●道路陥没と寸断

●全道295万戸に及ぶ大規模停電

いずれも目を覆いたくなるほどの酷い被害ばかりで、いかに地球のエネルギーがすさまじいものかを改めて感じさせられます。

お亡くなりになられた方、お怪我をされた方、住居などに甚大な被害を生じた方々に心よりお悔やみ申し上げます。

またこの地震が真冬だったらと思うとぞっとします。

北海道は過去大地震はあったのか?

北海道は地震を始めとする災害が日本一少ない地域とも言われています。
(雪は災害ではありません。もちろん命が脅かされたり住居が破壊されるほどの被害もないことではありませんが)

地震と並ぶ災害として台風がありますが、台風が北海道直撃ということは数年に1度あるかないか、しかも到達する頃には温帯低気圧になったり勢力が小さくなったりするので本州や九州ほどの被害は滅多にありません。

さらに札幌は人口200万弱の大都市、インフラが整っていてしかも災害が極めて少ないことから本州の企業も札幌に以下の業務や組織を移したりしています。

◆コールセンター
札幌市はコールセンターがかなり多いのです。市側の誘致活動が功を奏したといえるのですが、例えば大手携帯電話会社や日本郵便(ゆうちょなども)のコールセンター(お客様相談室など)に電話をかけると札幌のセンターに繋がることが多くなっています。

だから札幌で災害が起きると何気なく普段使っているコールセンターに繋がりにくくなります。
札幌市以外にもあるでしょうが、札幌がダウンすると全体のさばける量が激減するからです。

◆本社機能の一部
ここ数年東京に本社がある企業が札幌に本社分室を開設しています。
某大手の保険会社も札幌に機能の一部を移しています。首都直下地震や南海トラフの地震に備えていると聞きました。

◆データーセンター
まだごく一部かもしれませんが、データセンターを札幌及び周辺地域に設置する企業もあります。

一番有名なのは「さ○らインターネット」の石狩データセンターです。札幌市の北側に隣接する石狩市にサーバーラック3000台(最終的には4000台)という大規模なデーターセンターを所有しています。(大企業はもちろん政府系のデータも保管しているそうです。)

災害の少なさのほかに一年通して冷涼な気候なのでエアコンの電力を大幅に削減出来るそうです。
(今回の地震、北電(北海道電力)の停電で同センターも停電しましたが非常発電機でサーバーは無停止運転できたそうです。)

 

今回の地震は過去最大規模となりましたが、実は北海道は過去にも大地震は何度も起きていて建物の倒壊も起きています。

その殆どは太平洋側で、近年日本海側での大地震は1993年7月12日の北海道南西沖地震くらいです。

しかし今回は日本海側の都市である札幌市でも甚大な被害が発生したということは、今後の札幌の防災対策を再考する必要があるということになったと思います。

札幌市の主な被害地域

札幌市内であちこちで被害が出ていて一部のお宅では家が倒壊、極端に傾いて危険で中に入ることさえ出来ないという場所もあるようです。

主に液状化や道路の陥没など様々ですが、今回特に被害が大きかったと言われる東区と清田区の場所を地図でお知らせしましょう。

・以下の地図はGoogle mapに加筆したものです。
・各地図はクリックで拡大します。
・それぞれの区は細い赤い線で囲まれて、薄いピンクで塗りつぶした部分です。
・清田区の南部は山林地域なので省略してあります。東区も北側の一部は途切れています。
・各地図は札幌市内の主なランドマークも赤で強調表示してあります。(一部加筆)

↓東区の地図

↓清田区の地図

用事で札幌市で運転をしなくてはならない方は上記の地域は避けるようにすべきと思います。
幹線道路は復旧は早いと思いますが、逆に車が集中して渋滞が起きるかもしれません。

また地下鉄は正常運転(間引きはある)ですが、バスなどは道路の陥没などで長期間運休する路線もあると思いますので事前に充分な情報を得てからご利用下さい。

北海道全土の大停電

今回様々な災害が発生し、一言で「今回はこの災害が最も大変だった」とは言えないと思います。

理由は被災した人それぞれで事情が全く異なるからです。
本記事を書いている段階ではほぼ全世帯の停電は復旧したようですが、震源に近いむかわ町や厚真町ではまだ停電しており、それどころか住む家が倒壊してしまったという事実があるのです。

そんな中でもっとも注目を集めたのが(最大の被害という意味ではありません)全道停電だと思います。

北海道の戸数は約295万戸、総人口は約532万人(全国8位)、面積は日本全国の約1/5です。
人口はもちろん東京などには適いませんが面積は1つの県としては圧倒的な大きさです。

また札幌市の人口も約195万人で全国5位の規模。

これらが全て停電したのです。
各地で大規模停電はありましたが、都道府県単位でこれほど大規模な停電は過去にありません。

震源地に近い「苫東厚真発電所」(とまとうあつま)は全道の1/2の発電容量で(泊原発が停止中のため)、ここが被害を受けて各地の発電所もあおりを受けて全て停止したのです。

詳細はそれらについて書かれた記事に譲りますが、いずれにせよ非常時の運用に問題があったことは事実です。
もっとも泊原発が停止中で再開の目途が立っていないと言うこと自体が北電にとって大問題なのだとは思いますけどね。

復旧が早い地域では6日(地震が起きた当日)の夕方~夜に復旧したそうですが、我が家が復旧したのは7日の19時半でした。

我が家が停電したのは地震が起きた20分後くらいですので、40時間停電していたのです。

これには参りました。近隣では水道が出る家もありましたが、うちは高層住宅(家は低層階)なので電動ポンプで水をくみ上げないと水道が使えないのです。

ガスは直ぐ使えましたが電気と水道がダウンというのは非常に厳しいものがあります。

最初の夜は真っ暗闇の中LEDライトと手回し発電ラジオでしのぎました。

(非常時に情報収集に一番役立つものはスマホではなくて手回し発電ラジオです。絶対に必要だと思います。)

翌日は近隣の事務所が「水を好きなだけ使ってよい」とのことで容器を持って何度も何度も往復しました。
(この事務所は平屋建てで電気が止まっても水道は全く問題がなかった)

そして夜がまたやって来ます。札幌市内でも中心地(全てではない)と近隣の町は停電復旧していて窓からは明かりが見えて非常に羨ましかったです。

薄暗い中夕食を済ましたのですが、子供のストレスも最高潮で「懐中電灯持って散歩に行こう」ということになったのです。

夜19時半でしたが、玄関を出た途端に電気がついたのです!

まさに神が舞い降りたというような感じでした。

そして散歩は取りやめて直ぐに風呂に入り可能な限りの容器を使って水を溜めて、スマホと予備電池を充電しました。
本当に電気のありがたみを感じました。

停電は短時間でもきついですが40時間というのはつらさの極致です。
しかも「何時復旧するかわからない」、「ニュースでは完全復旧に1週間以上」とか言っています。

復旧予定時刻は北電のサイトに出ているらしいのですが、「ただいま繋がりにくいので以下のツイッターなどもご覧下さい」と書いてありそちらを見ると「札幌市の一部復旧」としか書いてなくて復旧予定なんて何処にもありません。

また「復旧まで1週間以上」とTVやネットで報道されていても「何が1週間なのか?」が判らないのです。

家庭の電気が1週間かかるのか?北電のシステムのことなのか?がさっぱりです。
結局これはトラブルが生じた苫東厚真発電所の復旧のことだったのですが、放送局も内容を確認せずに右から左へと情報を流さないで欲しいと思いました。

とにかく電気が全てということを思い知らされた感じがします。

当面の札幌及び被災地域について

北海道は今急速な勢いで復旧しつつあります。

しかし仮に1週間強で全ての発電所が復旧しても、厚真町やむかわ町、札幌市内を含む他の地域の道路、住宅はまだまだ時間がかかります。

新千歳空港も飛行機は減便ながらも運行再開しましたがお店などは再開の目途が立っていません。

でも確実に復旧しています。

車で走る人は前述した被災地域や札幌市内の一部地域は避けるように慎重に運転してください。

道路の陥没がなくてもいきなり上から取れかかっていた何かの設備などが落ちてくる可能性もあります。
このようなものは運転席からは発見できません。

しかし今月末にもなれば相当復旧度も上がると思いますので、従来どおりの観光も楽しめるはずです。

最後に来道される方にお願いしたいことが2つほどあります。


被災した人がいること、亡くなった人がいることを決して忘れないで下さい。
興味本位で被災地に(被災道路なども)行ってはいけません。

ぜひ北海道に遊びに来てください。
今月末くらいになれば多少の不便はあるかもしれませんが、従来どおり素晴らしい北の大地を楽しめるはずですし、皆様の来道が現地を励ます力になるのです。


皆様の来道お待ちしております。

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