Sponsored Link

冬の北海道はやはり最高!

冬の北海道は夢のような世界

 

冬の北海道で思い浮かべるものと言えば、まず「雪」、そして「スキー」、「スケート」などとなるでしょう。

「寒い」を一番にあげる人も多いかもしれませんね。

確かに冬の北海道は寒いです。

ビルが乱立する札幌中心地でも日中の最高気温が-5度、最低気温が-10度以下は普通にあります。
(これでも20年位前に比べるとずいぶんと”暖かくなった”んですけどね)

郊外の住宅地だと-15 ~-20度にもなります。

もっと過酷な道東や道北では日中最高気温が-10度、最低気温が-25~-30度とかだったりします。

でも何処の家も窓は二重ですし、暖房能力が本州仕様よりも高いので部屋に入る、地下街に入れば寒いと感じることはまず有り得ません。

札幌中心地だと歩道もロードヒーティング(道路下に温水パイプを通して凍結や積雪が無いようにしている。)がありますし、車道も表通りは除雪体制がしっかりしている、交通量が多いので路肩以外は雪が積もらない(凍結はある)など雪が無い都市と大差なく観光することが出来ます。

また著名観光地でなくても都市部中心から僅かな距離離れただけで、北海道らしい白銀の平原、樹氷などを当たり前に見ることが出来ます。

寒がりの人も、スキーが出来ない人もぜひ冬の北海道のドライブを楽しんで頂きたいです。

冬は一番北海道らしい季節でもあるのです。

冬の北海道の注意点は?

●車の運転の注意点

レンタカーであれば100%スタッドレスタイヤですが、スタッドレスは冬用タイヤだといっても夏タイヤに比べて滑りにくい、という程度なのです。

だからスタッドレスも特に凍結路面では恐ろしいほど滑ります。
スタッドレスタイヤの凍結路面制動距離は、乾燥路面を夏タイヤでブレーキをかけた時の10倍必要と言われています。

それほど凍結路面は滑ります。

さらに目で見て判らないほどの緩やかな下り坂でもどんどん加速する感じがあり、ブレーキを踏んでも車体後部を大きく振って反対側車線に飛び出したり、最悪スピンして車体が何処に行くかわからなくなります。

どうしても停まらない場合は路肩の雪にタイヤを突っ込むのです。

片側のタイヤだけでも突っ込めばあっという間に車は停まります。

タイヤやボディを擦りたくない、なんて言っている余裕はありません。
追突や大事故になるより遥かにマシです。

そして冬道は教科書で説明されるように「急」のつく操作を絶対にしてはいけません。

急ハンドル、急ブレーキ、急加速のことです。

さらに気をつけていただきたいのは猛吹雪で視界がほぼゼロになる「ホワイトアウト」です。

札幌市内でも起こります。先行車のテールランプも直前まで見えませんし、もちろん赤信号の交差点もわかりません。

↓実際のホワイトアウト(車中から前方を見た状態)

今の車、特にレンタカーはほぼ100%カーナビが付いているので、それで交差点などを確認する、安全に停められる場所を探す(スーパー、コンビニなど)などをしてホワイトアウトが収まるまで待ちましょう。

また猛吹雪が予想される時は車の運転をしない、のがベストです。
テレビでも「不要不急の外出、車の運転は避けてください」と注意喚起が行われます。

その他の注意事項は以下の関連記事をご覧下さい。

どんなに慎重な運転をしても恐ろしい事故のある冬

冬道、飲酒運転、残念な季節の北海道

普通の凍結路面とブラックアイスバーン

冬道運転の基本




●歩行時の注意点

第一に歩き方、第二に滑りにくい靴となります。

冬の北海道では時として以下のようなツルツル路面を歩かなくてはいけないこともあるのです。(車の走行も)

歩き方は以下を守れば転倒の可能性はグンと低くなります。


1.とにかく小幅で歩く。(東北含めて雪国の人は”ペンギン歩き”という人がいる。)

2.靴底は路面に対して垂直に降ろす。
 特定の場所が先に接地する歩き方をしない。

3.ややすり足気味で歩くと意外と滑らない。

4.踵に重心をかけては絶対にいけない。
これをやると極めて高い確率で後ろに転倒します。
経験者として言いますが、一瞬体が完全に宙に浮いて後頭部若しくは背中の肩に近い部分から地面に叩きつけられます。

幸いダウンジャケットのフードが頭を守ってくれましたが、しばらく背中が痛くて大変でした。
骨折で済めば良いほうで、頭蓋内出血や意識喪失、最悪の場合は死ぬ事もあります。

5.やや前かがみで歩く
生粋の道民の方は胸を張って夏と同じように難なく歩いている人もいますが、少しでも不安を感じたら、やや前かがみで歩きましょう。

人生の先輩から見ると「うつむいていないで、堂々と胸を張って歩きなさい」と怒られるかもしれませんが、転倒防止、そして命を守るためにも前かがみをお薦めします。

こうすると自然に重心がつま先に行くので後ろに転倒しづらくなり、足元をよく見るようになるので凍結など危ない場所を避けやすくなります。

6.凍結部分を避けて歩く
つまり氷を避けるということです。冬道の恐さは雪ではなくて氷です。
北海道は東北などに比べると気温がぐっと低くなりますので、凍結の確立が高くなります。

またツルツルの氷の上にうっすらと雪が積もっている場所は、足を乗せた途端に薄い雪の層が融けていきなり氷の上を歩くのと同じことになります。

ブラックアイスバーンも要注意です。一見路面が濡れているだけのように見えて実はツルツルの凍結なのです。

ブラックアイスバーンと水分で濡れただけの道の差異は足を乗せてみないとわかりません。
白っぽい氷よりも表面が平滑なので更に滑ります。

充分に雪が積もった路面、凍結路でもたっぷりと雪の粉が乗っている部分は比較的安全です。

都市部、住宅地では滑り止めの砂が撒いてあることが多いので、砂の上を歩くようにしましょう。


 

冬靴の選び方

大変多くの冬靴がありますが、滑りにくい靴底は「スタッドレスタイヤのような靴底」です。

↓スタッドレスタイヤのトレッド(接地)面

どういうことかと申しますと、単に底面が細かく仕切られているだけでは、滑り止め効果が弱いですし、仕切りの間の隙間が大きいと、その隙間に雪が溜まったり氷が挟まって、靴の底面がツルツルになり余計滑るようになります。

私が買った冬靴で「よく滑る靴」と「極めて滑りにくい優秀な靴」の底面写真を以下に載せます。

 

以下の左側の靴が「非常に滑りにくい靴」、右が「ツルツル滑る靴」で、いずれも冬靴なのです。
(クリックで拡大します。)

 

まず「滑りやすい靴」をよく見てみましょう。
(以下もクリックで拡大します)

真ん中に赤丸の突起のある灰色のブロックのような部分、右の縦の赤のラインの途中には三角形のような突起があることがわかりますね。

このそれぞれの突起の表面はツルツルで細かいギザギザみたいなのは一切ありません。
これが滑る原因なのです。突起の形状を工夫しても表面にギザギザがなければ全ての方向に滑ります。

もちろんこれらの突起が非常に小さくて、靴底に無数と言えるほどたくさん付いているのであれば滑りにくい靴底となります。

 

次に滑りにくい靴底の拡大です。
(クリックで拡大します。)

滑りやすい靴と比べて突起の表面にギザギザがあります。
しかもこのギザギザはそれぞれ異なる方向を向いています。

このギザギザの存在と、付いている方向が異なることが滑りにくくしているのです。

例えばギザギザが左方向であれば、この靴は左方向に滑りますが、靴の前後方向(写真で言う上下方向)に別のギザギザがあれば、これが左側に滑ることにブレーキをかけるのです。

この靴は凍結路面でも極めて滑りにくく(とはいえ、先述した慎重な歩き方は必要)、私が今まで買った冬靴では一番の性能でした。

 

この他に最近出てきた冬靴でもっと滑りにくいと思われる注目している商品もあります。
商品名などは忘れましたが、その靴は底面の一部に紙やすりのようなものが貼ってあるのです。

この靴は驚くほど滑りません。店頭の実験でも斜めに傾けた氷の上に置いても引っかかって滑り落ちないんです。

多分非常に細かいガラス粒子とかだと思いますが、これはお薦めできます。

確か一部店舗では従来の靴でも後付け加工してくれるところもあるようです。

 

もし買った冬靴が滑りやすいものだったら・・・

デザインが良かった、暖かかったで選んだ靴が、実は凍結路面ではよく滑って困ると言う事もあると思います。

それでも生粋の道民の方は難なく使いこなす人が多いのですが、雪国育ちで無い方は躊躇せず後付のスパイクをつけましょう。

金属がベストで、これだと凍結路面の上を走れるほど強力ですが、建物の中ではカツカツと音がうるさく、濡れている床だと滑って転ぶ危険があります。またフローリングも傷つけてしまいます。

良いのはゴム製の滑り止めです。
スパイクとは言わないようですが、小さなゴムの吸盤が底面に並んでいたり、特殊な形状になっていたりして、金属スパイクには負けますが、それでも凍結路面でかなりの効果があります。

靴店やホームセンターで売っていますが、近隣に無い場合はAmazonで普通に買うことが出来ます。
普段から装着しっぱなしで、建物の中を歩いても変な音もせず快適です。

難を言えば靴に留めるバンドの寿命があるので、1~2シーズンで寿命となります。



冬のドライブで特に気をつける場所

冬の北海道はその美しさと裏腹に恐ろしい凍結路面、視界がほぼゼロになるホワイトアウトという悪魔に時として遭遇します。

北海道のどの場所で?となりますが、「全ての場所」が正解です。

しかし暴風雪の発生頻度が特に高い地域があるのも事実です。以下の地図はGoogle mapに加筆したものですが、以下の場所は実際の私の経験及び冬になるとテレビで警告を出す場所です。
また基本的に沿岸は全て危険と思ったほうがよいです。

↓クリックで拡大します。

特にテレビでの露出頻度が高い地域は留萌岩見沢美唄あたりです。

留萌は日本海からの吹きさらしの強い風が長時間吹くことが多く、ホワイトアウトの他、雪の絶対量も多いので時として周辺都市への道路が全て通行止めになる「陸の孤島」状態なります。

岩見沢美唄は札幌からも近いのですが、道央自動車の札幌~旭川間でもっとも吹雪が酷い地域で、高速道路上でのホワイトアウトという恐ろしい思いを何度も経験しました。

また札幌から程近い著名観光地である小樽も真冬は酷い暴風雪になることがあります。

国道、高速共に札幌の手稲を過ぎたあたりから急に天候が悪化して、途中ホワイトアウトもありますし、小樽市内も横殴りの猛吹雪、そして路面は凍結という状況もあるので出かけるときは事前の天候チェックが必須です。

恐さを知った上での冬の北海道はやはり夢の国

ここまでなんか脅かすようなことばかり書いてしまい、読んだ方の一部には「こんなところ恐ろしくていけない。夏にしよう」と思った人もいることでしょう。

でも事前の天候チェック、夏に比べて充分な余裕を持った計画を立てれば冬の北海道ほど素晴らしい地域はそう無いと思います。

海外の方が「北海道の風景は北欧のようだ」と言う人が多いそうですが、これは夏・冬共にです。

ましてや札幌中心地からわずか30分程度走っただけで一面の雪原が普通に見れます。
(札幌から一番近い場所で広大な雪原を見るには、札幌東部~南東部、北広島市郊外辺りがおすすめです。)

 

例えば札幌市中心地から40分ほど南下すれば東京ドーム85個分の面積を誇る「国営 滝野すずらん丘陵公園」では真冬でも日本一の長さ・約400mのチューブ滑りなども楽しめます。

参考記事: 滝野すずらん丘陵公園(札幌市)

↓滑り落ちる一番上まではチューブに乗ったままケーブルが引っ張り上げてくれる!

↓札幌中心地から20分程度の「旭山記念公園」から望む札幌中心地。

↓果てしなく続く一直線の冬道。どこでも見れる風景。

↓北海道は道の駅も充実(絵本の里けんぶち)

絵本の里けんぶち の場所(Google map)


冬の北海道はスキーなどありきたりのレジャーだけではないのです。

むしろその美しい風景を見るだけのために行って頂きたい場所です。

ただ車の運転をする上で天候などを事前に調べて、現地では慎重な運転が求められるのも事実です。

夏しか北海道に行った事のない方にはぜひ次は冬、今冬訪れることをお薦めしたいと思います。

スポンサーリンク

サブコンテンツ
 

このページの先頭へ