北海道の交通事故死者数が減少!
北海道・交通事故死者減少
本年(2018年)1月5日に全国の2017年の交通事故死者数が発表されました。
理想論で言えば交通事故死はゼロであるべきであり、自動車メーカもそれを目指して開発しています。
でも現実には発生していますが少しでも少ないほうが良いのは当然です。
その中で北海道の死者数が2016年に比べて10人減となったのは評価されても良いと思います。
なぜならば20年以上前まで北海道の交通事故死者数は長いこと日本最悪を記録していたからです。
以下の2つの資料は[ JAFMate ] よりの抜粋です。
・2017年の死者数
1位:愛知(200人)
2位:埼玉(177人)
3位:東京(164人)
4位:兵庫(161人)
5位:千葉(154人)
6位:大阪(150人)
7位:神奈川(149人)
8位:北海道(148人)
9位:茨城(143人)
10位:福岡(139人)
・都道府県別 2017年の増減率
(2016年の死者数・2017年の増減数)
1位:鳥取52.9%増(17人・9人増)
2位:山形35.7%増(28人・10人増)
3位:栃木25%増(76人・19人増)
・・・・・・・・・・・
26位:北海道6.3%減(158人・10人減)
・・・・・・・・・・
47位:秋田44.4%減(54人・24人減)
北海道の2017年の交通事故死者数は前年比で昭和22年以降最少、人身事故の発生件数も514件減の1万815件、人身事故のみの記録が残る昭和41年以降では最少、傷者数は1万2672人と817人減で、昭和40年(1965年)以降最少だそうです。
1年間でこれだけ減った原因はわかりませんが、車の安全性向上のほかに警察の厳しい取り締まりなども功を奏しているのだと思います。
かつては交通事故死者数日本一だった北海道
20年以上前は「交通事故死者数日本一は北海道」だったのです。
正確には覚えていませんが、この汚名が比較的長いこと続いていました。
「車の数は首都圏や中京、関西圏の方が多いのに・・・」と普通は思いますね。
理由は「北海道の車はスピード出し過ぎ」が多いからです。
広大な土地、何処までも続く一直線の道路などからすればある意味スピードを出す車が多いのは当然ともいえます。
(もちろん制限速度以上は違法ですが)
しかもその速度が尋常じゃないんです。
制限速度の1.5~2倍なんてザラにいます。
つまり50km/h制限だったら75~100km/h(以上)出す車が多いんです。
一般道、スクールゾーンでもです!
もちろんここまで出すのは冬以外の季節ではありますが、一度事故を起こせば死亡の確率が極めて高くなります。
これは今でもですが、北海道で事故を起こした車を見ると悲惨なくらいなスクラップ状態になっているものも多く、またそこまで激しく壊れなくても、
一直線で見通しがよく、交通量が極めて少ない道路で重心の低いセダンが真っ逆さまになっている。
なんて何回も見ました。
いったいどう運転したらこんなになるのだろうか?と思う事故が多いです。
ただ北海道警察の努力、車の安全装備の充実、シートベルトの全席義務化などによって毎年少しづつ死亡者数は減って行き今日の状況になったのです。
もちろんまだまだ事故件数、死亡事故数は多いので限りなくゼロに近づけ努力をドライバーもしなくてはいけません。
今更言うまでもありませんが、相手が無くならなくても交通事故は一生背負わなくてはならない悲惨な出来事なのです。
飲酒運転が多い北海道
本件は別記事にも書いていますが、北海道の飲酒運転による死亡事故は全国最多とも言われています。
交通が不便だから、家が遠いからと車を運転して飲みに行く人が多いようです。
もちろん行きは自分で運転し、帰りは代行を頼めば良いのですが、「カネが無駄、俺は大丈夫」という人があまりにも多すぎます。
道警は「飲酒運転はもちろん、酒を提供している店(人)がある、あの人はどうやら普段から飲んで運転しているようだ」などを通報する制度を設けていますので、ささやかな情報でもそちらに伝えるようにしてください。
飲酒運転及びその疑い行為については徹底的に厳しくてよいと思います。
↓以下のリンクからメールで通報できます。また根絶アイディアも募集しています。
冬も事故は多いが・・・
冬は当然凍結路面、猛吹雪による視界不良などで当然事故発生件数は増えます。
しかし死亡事故は夏よりも少なくなります。
理由はスピードを控える、からです。
北海道民は冬道の恐ろしさを知っていますので、一瞬の気の緩みで車体が派手にスピンしたりすることを知っています。
だからスピードを落として慎重になるから死亡にまで至る事故は少なくなるのです。
でも北海道に限らず雪国の共通点として、「4WDを過信しすぎ」という人が非常に多いのです。
わかる人はわかりますが、4WDは万能ではありませんし、基本的には発進時に滑った時にのみ有効なのです。
昔の4WDは常に4輪を駆動、もしくはスイッチで切替えて4WDにしていましたが、今販売されている4WDの9割くらいは「発進時、及びごく低速時に滑った時のみ4WDとなる。」という形式の車です。
これはディーラーからも聞いていますが、このような仕組みにしないとカタログ燃費が良くならないからです。
滑った時のみ4WDなので、凍結路面からの発進でも滑らなければ2WDモードで発進します。
殆どの車のこの機能はビスカスカップリングというものを使って、機械的に接触しない多板クラッチプレートの隙間にシリコンオイルなどが充填されていて、発進時の滑りによって生じる摩擦熱でシリコンオイルが膨張し、駆動力が伝えられる仕組みです。
だから車種にもよりますが、ある程度空転しないと4WDにならないのです。
街中で見ていると、発進時に豪快に前輪が空転して一瞬の間をおいて後輪に押されて動き出す、という車をよく見ます。
滑らないとという仕組みなので、発進時のタイムラグがあり、この時に発進させようとアクセルを強く踏むドライバーが多いです。
当然凍結路面でアクセルを強く踏めば車体後部が大きく左右に振られたり、酷い場合は180度スピンします。
高級車や出来の良い4WDシステムの車はこういうことはあまりないと思いますが、ファミリーカー、大衆車は充分に有り得ます。
札幌など交通量の多い場所で後部を左右に振ったり、スピンでもしたら大事故に成りかねません。
でも雪道、そして4WDが肌に身についているはずの北海道民ほど発進時にアクセルを乱暴に踏む人が多い気もします。
ともあれ季節問わず安全運転で、死亡事故ゼロを目指したいものですね。
スポンサーリンク