札幌から道東方面への行き方
道東は北海道で一番魅力的な地域!
広大な北海道は何処に行っても、都市であっても素晴らしいところばかりです。
その中でも道東は果てしなく広がる平原、荒涼とした原野など日本離れした手付かずの大自然に溢れています。
特に初めて北海道を訪れた方は札幌と並んで道東は絶対に外せない場所ではないでしょうか?
↓釧路市北の塘路湖(釧路湿原の一部)
↓釧路郊外の国道脇の緑地(釧路方面ではこんな風景当たり前!)
↓釧路湿原近くの林道で(こんな遭遇も日常的!)
羽田や大阪から飛行機で直接帯広や釧路、女満別(めまんべつ)空港に行く人もいますが、往復または片道は新千歳空港経由で札幌に泊まって移動される方が多いと思います。
札幌から道東方面へは飛行機も出ているほどの距離であり、JR特急列車でも半日近く掛かる距離です。
でも新千歳空港や札幌市内でレンタカーを借りて(またはマイカーで)全部走りたいと言う方もいらっしゃいます。
本記事ではすべて車で回る方を中心にご説明いたします。
道東は本当に遠い・・・
桁外れに広い北海道の中で、札幌から道東へはごく一部の移動に過ぎません。
しかしそれでも本州の同一県内の移動とは比較にならないほどの距離があります。
非常に大雑把に説明すると札幌から道東の主な都市までの道路経由の距離は以下となります。
以下の( )内は東京から同じ距離にある主な都市名です。
・札幌~帯広: 約220km (浜松のやや手前)
・札幌~釧路: 約350km (名古屋付近)
・札幌~根室: 約480km (米原~京都の間くらい。近江八幡付近)
・札幌~網走: 約340km (名古屋付近)
どう感じましたか?
とんでもない距離だと思います。
プランを上手く考えないと移動だけで1日が終わってしまいます。
更に付け加えておくと上記のルートで「札幌からすべて高速道路だけで行ける都市は帯広だけ」なのです!
他の都市は以下の距離を一般道で走る必要があります。
(2018年4月現在)
・釧路に行く時: 阿寒IC~釧路駅前 約26km
・根室に行く時: 阿寒IC~根室駅前 約150km
・網走に行く時: 遠軽瀬戸瀬IC~網走駅前 約89km
夏はまだ良いですが、冬の道東は札幌の比ではないほどの自然の厳しさでホワイトアウトになる猛吹雪、コントロールを失うほどの路面凍結など恐ろしい道が待っています。
ですから冬はなるべく(特に一般道区間)は車を使わずバスやJRをお薦めします。
車の利便性は捨てがたいですが、あなたと同乗者の命を優先すべきです。
↓ホワイトアウトの一例
道東に行くルートは主に2つだけ
広大な北海道ですから色々なルートがあるように思えますが、札幌から道東に行くには主に2つのルートしかありません。
もちろん細かい一般道や裏道を探せばいくらでもあります。
しかし札幌を起点に考えるとなるべく最短ルートを選ばないと移動だけで1日が終わり観光どころではありません。
その2ルートとは以下となります。
●十勝、釧路方面に行く時
札幌市内(札幌北、南IC、北広島ICなど)~道央自動車道~千歳恵庭JCT~道東自動車道~音更帯広IC(帯広市内へ)~阿寒IC
●旭川経由で網走に行く時(オホーツク海方面)
札幌IC~道央自動車道~旭川鷹栖IC(旭川市内へ)~比布JCT~旭川紋別自動車道~上川層雲峡IC(層雲峡温泉へ)~遠軽瀬戸瀬IC
高速道路走行時の注意
高速走行時の注意なんて基本は全国何処でも同じですが、ここでは上記の2ルートについての注意事項をお伝えします。
(以下は特記事項が無ければ共通の内容です。)
▼冬季の注意
上記ルートはいずれも道内有数の峠越えがあります。
・道東自動車道の狩勝峠
ここの峠のスケールは国内でもトップクラスの雄大さでまさに「大陸の風景」と言ってよいほどです。
思わず見とれてしまうほどですが、冬は凍結、地吹雪、ホワイトアウトなどが非常に厳しい状況になります。
トンネルで越える部分もありますが大部分が吹きっさらしなので視界が殆ど無くなるほどの悪天候は普通にあります。
また万一事故でも起きたら都市部からもかなりの距離がありますし、大変に過酷な自然環境ですので救急車や救援車も直ぐには来れない場所です。
慎重すぎて丁度良いくらいです。
・旭川紋別自動車道の石北峠
この道路はところどころの追い越し車線区間を除けばほぼ全線が対面通行で、しかも「長くきつい勾配が多い」区間となります。
驚くほど長い勾配が続きますし、トンネルも多く対面通行となれば運転には大変に気を使います。
かっ飛ばす車も多いですが、対面通行区間は70km/h制限ですので速度を遵守して車間距離を十分に保って下さい。
猛吹雪やホワイトアウトなどの冬特有の恐ろしさは道東自動車道と変わりません。
▼オールシーズンでの注意点
両ルート共に対面通行が多いので十分に気をつけなくてはいけません。
ふにゃふにゃのポールだけで上下線を分けていますので一瞬の気の緩みで正面衝突を誘発します。
特に冬や雨天時のカーブの対面通行区間ではハンドルを切りながらアクセルを強めに踏むと簡単に反対車線に飛び出してしまいます。
その他夏の直線区間であっても速度超過は慎みましょう。
別記事でも書いていますが北海道の高速は都市部でも関東や首都圏に比べると平均的な流れは遅いのですが、その分無茶な運転(大型SUVがバイクのようにすり抜けしようと入ってくるなど)が多く、片側1車線区間なのに路肩を使って追い抜こうとする車もいます。(冬でも)
しかも当の本人は「こんなの当たり前」と思って涼しい顔をしてそういう運転をします。
だから事故が多いのです。
ニュースなどを見て感じるのは札幌付近を走る道央自動車道などと比べても圧倒的に道東自動車道の事故が多いと思います。
恐らく道内で一番事故が多いかもしれません(数値は見ていませんが)。
多分ですが、「片側1車線区間や対面通行が多い」、「比較的直線が多い」、「きついカーブや勾配は山間部の一部のみであとは平地を走る」、「吹きっさらしの場所が多い」などが原因ではと思います。
以上のように大きく分けて2ルートしかありませんし、これが時間的にも最短ルートとなります。
しかしいずれも冬は気候が厳しい場所を多く通りますし、夏も過信に任せ暴走する無茶な車もいますので細心の注意の元に安全運転をお願いします。
↓安全運転の結果、こういう風景を堪能出来ます。(阿寒湖)
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