朱鞠内湖を楽しむ
朱鞠内湖は道北の秘境
朱鞠内湖(しゅまりないこ)をご存知でしょうか?
道北にある広大な人造湖ですがまさに秘境という言葉がぴったりの湖です。
しかも人造湖では日本一の面積なのです。
地図で見てもまるでちぎった葉っぱのような形、周りは深い森林に囲まれてこれといった集落もありません。
近隣にも大きな街はなく最も大きい街と思われる名寄市や士別市までも道路距離で約35~38kmも離れていてしかも全て急曲線のある山中の国道などで一切高速道路はありません。
だから秘境でもあるのですが季節問わず注意して走らなくてはいけない事もたくさんあります。
マップコード: 740 502 424*11
朱鞠内湖はこんな形をしています↓
(クリックで拡大)
引用元:Google map
湖岸の施設などは湖西側のキャンプ場付近だけです。
したがって本記事でも特記事項を除きこのキャンプ場付近への行き方を中心に説明します。
以下、朱鞠内湖の様子(クリックで拡大)
引用元: 幌加内町観光協会(2枚とも)
朱鞠内湖には何がある?
どんな場所でも「○○があるから行きたい。」、「XXが目的行く。」と思うでしょうが朱鞠内湖に求めるとしたら「何もない秘境」しかありません。
人により考え方は違っても朱鞠内湖は本当に何もないんです・・・。
人造湖とは言え、殆どが俗化されていない大自然の中に静かに横たわっているだけです。
湖畔に近づける場所もごく僅かに限られていますし、高台から見下ろす展望台も殆どありません。
でもそんな静寂、原始の姿ともいえるこの地を訪れるだけの魅力はあります。
以下は朱鞠内湖で唯一のキャンプ場付近の航空写真です。
「レークハウスしゅまりない」では宿泊や食事も出来ます。
但しレストランは土/日/祝のみの11~15時のみの営業です。
(クリックで拡大)
引用元: Google map
●基本的に朱鞠内湖湖畔や近隣に食事が出来る場所はごく僅かしかありません。
●宿泊施設も一部にあるだけで、団体用など制約があったりします。
宿泊に関しては以下より事前に場所と条件をご確認下さい。
注意! 朱鞠内湖も幌加内町内ですが、朱鞠内湖キャンプ場から幌加内町中心部までは道路距離で約39kmも離れています。
▼ 朱鞠内湖展望台
キャンプ場からも程近い場所にあります。
夏は草木が生い茂り湖のギザギザの形を十分に確認は出来ませんが、美しい原始の風景を堪能出来ます。
↓2016年9月の様子。クリックで拡大します。
引用元: Model 107 様
https://blog.goo.ne.jp/iceman2814
▼ 雨竜第一ダム
朱鞠内湖が人造湖である所以はこのダムにあります。
目の前で豪快なダムを眺めるというわけにも行きませんが、事務所ではダムカードももらえます。
前述の展望台の直ぐ南側です。
↓クリックで拡大
引用元: Wikipedia
朱鞠内湖への行き方
朱鞠内湖へ行くには以下の複数のルートがありますが、いずれも山中の道路を走り近隣都市から高速道路はありません。
但し全て状況が良好な舗装道路ですので冬でない限り走行に困難が伴うことはありません。
以下は各市/町中心部より朱鞠内湖のキャンプ場への行き方の説明となります。
●幌加内市街地より
国道275号線を約39kmほど北上する。ほぼ1本道なので迷うことはまずない。
●名寄市街地より
道道798号線を西に走り、道道729号線と合流して朱鞠内湖湖畔を国道275号線、道道528号線を北に1.7km走ると朱鞠内湖湖畔への看板が現れるので右折する。
走行距離は約37km、所要時間は50~60分。
●美深町より
国道275号線を南下して道道528号線を走る。ここからは名寄からのルートに従う。
走行距離は約43km、所要時間は60~70分。
●士別市より
国道239号線を西に走り、国道275号線を北上。道道528号線に入り名寄からのルートと同じ道を行く。
走行距離は約35km、所要時間は40~50分。
以上より士別市からが一番距離的に近いことになります。
また士別市は道央自動車道の終点のICがありますので(2018年6月現在)、旭川や札幌方面からも便利な入り方です。
札幌IC(JCT)から士別剣淵ICまで171.1km 約2時間
旭川鷹栖ICから士別剣淵ICまで45.8km、約40分
朱鞠内湖を訪れる上での注意点
先に述べた「食事をする場所や宿が殆ど無い」のほかに以下のような注意点があります。
■飲料の自販機も無い場所が多く、国道/道道沿いであっても無い場所が非常に多い。
これからの夏場は買える場所でまとめて買っておくこと。食べ物も同様。
■ガソリンスタンドも同様。近隣の市街地で十分な給油をしてから向かうこと。
■キャンプ場付近以外も人が殆ど訪れない湖畔への脇道や山中に入る道が幾つかあるが、車であっても入ることは極力しないこと。
理由は山林には(山中深くなくても)ヒグマが多く生息しており大変に危険である。いきなり出くわしたら助かる術は無いと思うべき。
(ヒグマのパンチ/フック一撃で人間の頭部は吹っ飛んでしまいますし、平地ならば彼らは60km/h以上もの速度で走れます。「死んだふり」は全く意味を成しません。)
■携帯電話の通話可能エリアはキャンプ場周辺及び湖南岸の国道/道道沿いは大手3社ともにエリアに入っているが、湖北側や湖から離れた場所では圏外になる場所が多いので場所によっては非常時でも助けを呼べないこともある。
(周辺の国道/道道を走る車は非常に数が少ない。)
■朱鞠内地域は非常に虫が多い地域であり、夏は特におびただしい数の蛾(かなり大型も多い)やハチが多いので外歩きはもちろん車内に入ってこないように窓は常に閉めるなどの注意が必要。
■晩秋からは降雪がなくても朝晩は急激に気温が下がり路面凍結となるので秋に走るのであればスタッドレスタイヤが必要。
また冬は大変な豪雪地帯なので湖までたどり着けないこともあるし、走行は慎重の上にも慎重な運転が必要である。
冬の朱鞠内湖も大変に美しいのですが、運転のリスクの高さを考えると冬はあまりおすすめできません。
以上のように朱鞠内湖は秘境感満載ではありますが、秘境ゆえのリスクも多くあります。
どうしても国内旅行は気楽に、車があれば何処にでもと考えがちですが北海道にはそうでない場所も多くありますので軽い気持ちで出かけないようにした方が良いと思います。
でも夏は最高のシーズンですのでぜひ秘境ドライブを楽しんでください。
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