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意外に知られていない交通ルール

ベテランドライバーでも守っていない交通ルール

本記事は北海道限定の内容ではありません。

また教習所で習うレベルのものばかりなのですが、ベテランでも守っていない、知らなかったということを書いています。

「そんなの知っているよ!」という前に一度ご覧頂ければ、と思います。

なお世には「わざとルールを無視している人」も非常に多くいます。
そういう方は本記事のようなものは一切読まないと思いますが、管理人の淡い希望として「読んで実践してくれたらもうちょっと事故が減るのにな・・・。」という思いがあります。

(青信号の実際の色は緑ですが、本記事では世間一般に使われている青信号、という表記を使います。)

黄色信号点灯の意味は?

信号機の色が意味することは交通ルールの基本中の基本ですね。
しかしベテランでも勘違いしている人があまりにも多いと感じます。多くの方は以下のように覚えているのではないでしょうか?
(以下すべて信号の点灯を表します。点滅ではありません。

 

青信号: 進め(進行してよい)

黄色信号: 注意、もしくは注意して進行。

赤信号: 停止しなくてはならない。

 

この中で間違っているものがあります。

それは黄色信号の「注意、もしくは注意して進行。」の部分です。
黄色信号の点灯の意味は停止しなくてはならないが正解です。

つまり黄色と赤の点灯の意味は全く同じとなります。

では何が違うかというと黄色の場合は停止線で停止しようとしても、その速度距離などでは交差点に差し掛かってしまう、もしくは急ブレーキを使用しなくてはならなくなってしまう(急ブレーキ使用禁止という条文も別途あります。)などの場合のみ周辺の安全を確認しながら進行することが出来る、というものです。

↑条文そのままではなくて分かりやすいように解釈したものです。

これを勘違いしている人があまりにも多いです。

私が現在暮らす北海道、札幌はもちろん東京や横浜、その他地方都市でも殆どの方が「黄色信号=注意して進め」と思っているのではと思います。

実は「注意して進め」という信号もあります。
これは黄色の点滅の場合です。おそらくこの点滅信号と点灯信号を混同していると思うのです。

もちろん「黄色はまだ余裕だからいっちゃえ!」というドライバーも多いとは思います。
でもそういうドライバーに黄色の点灯信号の意味を聞くと殆どの方は「安全確認して行ってよい」と答えるのではと思いますけどね。

点灯と点滅の意味を間違えてはいけません。

黄色信号を予測するには?

目の前の信号機がいきなり黄色になった場合は、急ブレーキを踏むか逆に加速して突破ということになるかもしれません。でもこれも非常に危険です。

黄色信号を予測するには歩行者用信号機を見るのが一番です。歩行者用が点滅し始めたら要注意となります。
その信号機までの自車との距離や速度から大体予測がつくと思います。

でも歩行者用信号機が無い交差点はどうするか?ですがこれはもう感覚しかないというのが実際でしょう。

しかし交差点の状況を十分に把握しながら走行していれば急ブレーキをかけたりすることはないはずです。

理由は道路の制限速度は「すべての車が安全に停まれる速度」を基準にしていますので、制限速度を守っている限り交差点で急ブレーキをかけたり強引に加速して突破なんてことにはならないのです。

しかし制限速度順守というのはいわゆる「性善説」なので実際は異なることが多いことでしょう。

でも制限速度を大きく逸脱することは交差点に限らず事故を引き起こす確率が極めて高くなりますので性善説といえども守らなくてはいけませんし、守れないならばハンドルを握ってはいけません。

なお速度に対する歩行者死亡率などを説明した記事が以下にありますのでぜひご覧ください。

一にも二にも速度注意!



追い越しと追い抜きの違い

この2つの違いも多くの方が勘違いしていて、マスメディアの記事も混同していることが多々あります。

追い越し
走行する進路を変えて前の車の前に出ること。

追い抜き
進路変更を伴わずに隣の車線の車より前に出ること。

これを図示すと以下となります。
(クリックで拡大します。)

 図1

「追い抜き」では進路変更は一切ない、ということになります。
ではそれぞれの注意事項と制限事項について説明しましょう。

追い越し
一般道及び高速道共に左からの追い越しは禁止」。
これには例外はありません。でもこれを知らない人が世にはあまりにも多すぎる気がします。
そして勘違いしている人には「高速道路では禁止」と言っている人がいますが一般道も同じです。

・上図の[ A ]パターンだと2回の進路変更が必要となるがいずれも、

車線変更の3秒前からウインカーをそれぞれ出すこと。

追い越し中であっても制限速度を超えてはならない。

追い越しが終わったら速やかに元の左側車線に戻る必要がある。
(複数台の”ごぼう抜き”は非常に危険なのでやってはならない。)

微妙な追い越し
追い越しでも以下の図2のような微妙な場合もあります。
(クリックで拡大します。)

図2

この場合は追い越しなのか、追い抜きなのか判断付きにくいと思います。
追い越しとなると左側からの追い越しなので追い越し方違反となります。

しかし進路変更後は左側車線を走っているので問題なさそうにも見えます。

これは現認された場合ケースバイケースのようで、先行車の前に出る段階で制限速度以下であっても追い越し方違反となることもあるようです。

一概に「このような場合は検挙される」ということでもなさそうなので、前の車の前に出るのは控えた方が良い場合も多いようです。

追い抜き
・追い抜き時でも制限速度超過は不可。

・進路変更が伴わないので左右どちらから追い抜いても問題はない。

・右側車線(追い越し車線)から追い抜いた後にずっと右側車線を走り続けると今度は「通行帯違反」(後述)となるので安全が確保された場所でウインカーを出して速やかに左側車線に入ることが望ましい。

 

以上ですが、図1で気になると思いますが、追い越しには [ A ] と[ B ]という2パータンがあります。

殆どの場合は[ A ]パターンだと思いますが、[ B ]の場合の注意点はあるのでしょうか?

進路変更は最初の1回だけで、前の車と同じ車線に戻る(前の車の前に出る)わけではないので一見問題がなさそうに見えます。

しかし本 [ B ]パターンも通行帯違反として検挙されることがあるようです。
これはその時の交通の状況、警官の判断次第なので一概には言えません。ですので追い越しをしたら速やかに左側車線に戻ることが望まれます。



片側2車線の高速道路は両方とも走行車線?

このように↑説明されているサイトがたま~にあります。
私は2車線しかない高速道路で2車線共に走行車線です、という道路を見たことも聞いたことありません。

2車線であっても右側は黙っていても追い越し車線です。
ある程度の距離を走っていると必ずどこかに、上から吊るされた看板にその旨大きな矢印と共に表示されています。

もしかしたら日本のどこかに両方とも走行車線、という所があるのかもしれませんが、例外中の例外だと思います。

高速道路では表示が無くても右側は追い越し車線と決めつけて問題ありません。

通行帯違反とは?

片側2車線以上ある道路は高速も一般道も左側を走り、右側の車線は追い越しのためとなっています。
こんなこと常識だ!と言われる方が多いことでしょう。

しかし「急いでいれば右側を走り続けてもよい」のでしょうか?
答えはX(バツ)です。

片側2車線ある道路の正しい走り方は以下となります。

 

1.常に左側(走行車線)を走る。

2.自分と同じ車線で前に制限速度以下で走行する車がいた場合は、

(1)ウインカーを車線変更の3秒前に出して後方の安全を確認しながら右側の追い越し車線に入る。

(2)走行車線を走る低速の車を追い抜く。追い抜く時でも最高速度を超えてはならない。

(3)追い抜いて十分に安全な距離、一例としてルームミラーに追い抜いた車がミラーの半分以下程度の大きさに写る距離まで離れたら左側にウインカーを出しながら元の走行車線に戻る。

という運転をする。

右側の車線をずっと走る続けると通行帯違反となり検挙されます。

どういうタイミングで左側に戻るか、ですが左側車線に安全に入れる隙間があったら速やかに戻らなくてはいけません。

どういう距離、車の間隔という決まりはありません。無理をせずに安全に入れる時を狙って素早く戻る必要があります。

具体的な数値が無いのに警察はどうやって検挙するか、ですがこれは警官から見た「この距離と間隔ならば安全に入れるはず。なのに入らないのは問題である」と判断された時となります。

かなり曖昧になりますが交通の状況は刻々と変わりますから警察側もこのように判断するしかないのです。

 

よく「右側を2㎞以上走り続けると検挙される」とあちこちで言われていますが、これは間違っています。

確かに検挙された人は2㎞以上走り続けた人が多いのですが、これはたまたまです。
つまりよほどの渋滞とかでない限り多くの高速道路では追い越し車線を2㎞も走れば左側に戻れるタイミングがあるはず、という事です。

 

この通行帯違反はベテランドライバーでさえも知らない人が非常に多いようです。

全国で検挙される交通違反は1位が速度違反、2位がこの通行帯違反となっています。



一般道でも通行帯違反は適用されるのか?

結論から言うと、「適用される」となります。

しかし多くの場合一般道では右折する車も多いので早めに右側に入っておきたい、左側車線に路駐している車がいる、バスが停まっているなどが現実であり、ずっと右側を走り続けることが多いと思います。

一般道の場合は「走行車線」、「追い越し車線」とは書いていませんが、高速道路と基本は同じであり、通常は左側を走ることが求められます。

ただ一般道では上述したように「この先で右折したい」、「左側に路駐車がいる」などが多いので警察も特に右側を連続で走っても取り締まらずに大目に見てくれているのです。

全ての道路において基本はキープレフトであることを忘れないようにしましょう。

早い車に追いつかれた時は・・・

これも教習所で習ったはずですが、後方から早い車が追い付い来たら進路を譲る、という話しを聞いた覚えがあることでしょう。

しかしこれを勘違いしている人がかなりいます。

それは「追いつかれた車」よりも「追いついた車の勘違い」が多いのです。

どういうことかと言うと、勘違いしている人は「日本の法律はおかしい。制限速度を守れと言いながら後方から追いついて来た車はどんなに速度違反をしていても”早い車”に道を譲れ、と言っている。」と言う人が非常に多いのです。

ネットでも個人サイトではそう書いてある記事が多いです。

後ろから追いついて来た車に道を譲る、と言うのは安全面から考えても正しいことです。

しかし追いついて来た車が「どれほど速度違反をしている車に対しても譲る」、この逆を言えば「前車に追い付く時は速度違反をしても譲ってもらえるので速度を考える必要が無い」と考えている人がいるのです。

これはとんでもない間違いです。

法律では緊急自動車以外では道路脇に表示された制限速度をいかなる場合でも超えてはいけません。

緊急自動車の緊急走行でも「一般道では80km/h以下」、「高速道路でも100km/h以下(70km/h区間でも)」となっているのです。

よく犯人追跡の時には速度無制限となる、と言っている人がいますがこれも間違いです。

緊急自動車でも上記の制限、そして本当に追わなくてはならない場合は上記速度を越えることがありますが、明確な理由がないと検挙対象になります。

昨年(2018年)だったかと思いますが、兵庫県の方でパトカーが140km/h超とかで走って別のパトカーに検挙された、ということもありました。

 

少々脱線しましたが、一般の車はいかなる場合も道路脇に表示された制限速度を越えてはいけないのです。
(表示が無い区間の一般道の最高速度は60km/hです。)

しかし追いつかれる方は後方から迫ってきた車が高速度、もしくは車間距離を詰めて来たときは非常に危険な状況ですので速やかにウインカーを出して左側に寄って道を譲ったほうが安全です。

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