Sponsored Link

エンジンオイルの継ぎ足し

エンジンオイルの管理は非常に重要

いまさら言う事でもありませんが、エンジンオイルを定期的に交換することは非常に重要です。
安全運転、車を長く安心して乗るための基本中の基本です。

オイルの役目は「エンジン内部の潤滑(金属同士が擦れないようにする)」、「冷却」、「洗浄」などでこれが無いとエンジンは動きませんし、適切な量そしてきれいなオイルが必要です。

エンジン内部の洗浄の役目もありますから使っていれば自然とオイルが汚れてきます。

オイル交換の時期は、

メーカー推奨値 (例:15000~20000㎞など)

半年ごとまたは5000㎞走行ごと

となり、上記のサイクルであっても普段からなるべくオイル量をチェックして極端に減っていればディーラなどで点検を受ける、早めにオイル交換をするなどが必要となります。

またオイル交換2回に1回はオイルフィルターを交換しないと、フィルターが目詰まりしてオイルが順調にエンジン内を流れなくなってしまいます。またエンジン内を汚してしまう事もあります。

走行距離のわりにオイルの減りが早いこともある

これは5000㎞も走らないうちにオイル量がやけに減っているなどの事を言っています。

一般的には以下の状況で起こります。

1、オイル系統に漏れが発生している。

2、雪国で発進前の暖機運転が日常的に長い。
→この場合の暖機運転とはガラスの凍結を除去するために温風でガラスを暖めることです。

3、車齢が長く、エンジン内部の摩耗が進んでいてオイル使用量が増えている。

上記の「1、」は大問題ですのですぐに修理が必要となります。

しかし「2、」と「3、」は修理は不要で自分自身で対処することも出来ます。

しかし「2、」と「3、」の場合でも自分では判断できませんのでとりあえずディーラで必ず点検を受ける必要があります。

エンジンオイル量の調べ方

これも多くの方はご存知のはずですがディーラ任せでやったことが無い人も多くいます。
ドライバーは日常的に自分で点検すべき項目で、車の取扱説明書にも「オイル量は定期的に点検して下さい。」とか「高速道路走行前には点検して下さい。」などと書かれているはずです。

順を追って説明します。どの車も似たような場所、形状の部品ですのですぐにわかるはずです。
事前に油で汚れてもよいタオル(雑巾)を1枚用意して下さい。

1、エンジン停止から3分以上放置してからボンネットを開ける。(車体は水平の場所に置くこと)

2、エンジンオイルレベルゲージ(レベルゲージ)を探す。
以下のような丸や三角、四角の目立ちやすい黄色やオレンジなどの取っ手が付いている。
エンジン本体の目立つ場所にある。

3、片手にタオルを持って、もう片方の手でこの取っ手の付いたレベルゲージをゆっくり引き抜く。
タオルを添えるようにして周りにオイルが飛び散らないように注意する。

4、全部引き抜いたらタオルでレベルゲージに付着したオイルをいったん拭き取る。
この「いったん拭き取る」という作業は不要という人もいて私も結論が出せないのですが、ディーラの整備士もいつも最初に拭き取っているので私は踏襲しています。

5、レベルゲージを一度エンジンに戻す。
しっかりと根元まで入れる。レベルゲージは比較的柔らかく撓るのでゆっくりまっすぐに入れる。

6、もう一度静かにレベルゲージを引き抜く。そして先端の以下の部分に着目する。

この↑写真ではオイルをきれいに拭き取っていますが、実際には「上限位置」の文字付近までオイルが付着しているはずです。

上記は一例であり、上限位置にH、下限位置にLと書かれているレベルゲージもあります。

この2つの位置の間にオイルが付着していればオイル量はOKということになります。

なお平たい金属ですので表側と裏側でオイルの付着量が異なることがありますが、その場合はオイル量が低い方で判定します。

7、タオルできれいにオイルを拭き取り、再度エンジンにレベルゲージを戻す。
必ず根元までしっかりと入れること。

以上でオイル量が分かりますが、気になるのは上限位置と下限位置の間のオイル量は何Lか?だと思います。

これについて色々と調べると軽自動車~3Lクラスの車でもほぼ同じ1Lのオイル量に相当するそうです。

またメーカーにもあまり関係が無いようです。
ただしもっと排気量の大きい車、ディーゼル車、海外の非常に高価な車とかでは異なることがあり得ますので個別に調べる(ディーラに聞く)必要があります。

車のオイル量は2.5~4Lくらいであることが殆どなので、そのうちの1L分の減り具合がわかるということです。

なお普段からオイルの減りが早いとか、冬に長距離走るということでもなければレベルゲージの下限に近い場所でも問題はありません。心配ならば早めにオイル交換をしましょう。



エンジンオイルの継ぎ足し方法

最初に申し上げますがオイルの継ぎ足しは推奨されるべきことではありません。

交換が基本となります。冒頭に述べたようにオイルは量が減るだけでなく時間とともに汚れていくものだからです。

しかし以下の条件を満たしている場合のみ継ぎ足ししてもさほど問題では無いようです。
一部のメーカーのエンジニア、整備士の方も「交換前提であれば、オイル量が極端に減る危険よりも継ぎ足した方が良い。」という方もいます。

事前にディーラで点検を受けていてオイル系統に漏れや故障がないことがはっきりしている。

半年に一度は全量オイル交換をしている。

オイル交換2回に1回はオイルフィルターも交換している。

オイルが減る時期がエアコンを多用する季節(真夏/真冬)、長距離を短期間に何度も走った場合など明らかにエンジンに負荷をかけている時期。

上記4つが揃っている方のみイレギュラーな作業ですがオイル継ぎ足しをしてもよい、という事になります。

また当然のことですがオイル継ぎ足しが原因の故障が起きても当サイトは一切責任を持てませんのでご了承ください。

迷ったらディーラに相談して速やかに全量オイル交換をすべきです。

 

では具体的な方法を述べてみます。以下は全て車を水平の場所に置き、エンジンを停止して3分以上経ってから行って下さい。

1、当記事を参照しながらオイルレベルゲージで現状のオイル量を把握しておく。
目安としてレベルゲージの上限位置からどのくらい下がったところまでオイルが入っているか、を見ればよい。
例えば上限、下限位置の半分までオイルが付着していたらオイルが満タンの状態から約0.5L不足しているということになる。

2、以下を用意する。
・タオルまたは雑巾

・軍手(必要であれば)

・継ぎ足し用のオイル
最初に車の取扱説明書を見て自分の車の適合オイルを調べる。(粘度など)
そしてそのオイルと同じ性能のもの(もしくは限りなく近い特性のもの)をカー用品店で購入する。
多くの場合最小の1L 缶(ボトル)で足りるはず。1000~2000円で買えるはず。

・オイルジョッキ(じょうご)
以下の写真のようなものでカー用品店、ホームセンターで売っている。
全く同じ形状でなくても可。容量は1~2Lあればよい。300~500円程度。

3、上記「1、」で把握しておいたエンジンオイルの量よりもやや少なめの量をオイルジョッキに注ぐ。

4、エンジンオイルキャップを開ける。エンジンのトップに以下のようなキャップが付いているのでひねって開ける。

このキャップは硬くて開けにくいこともあります。軍手など滑りにくい手袋をして開けた方が良いかもしれません。
またエンジンが温かいうちは金属であるエンジン側が膨張していて余計開けにくいこともあります。

5、オイル注入口付近をタオル(雑巾)で覆い、周りにオイルをこぼさないようにオイルジョッキに入れたオイルを全量静かに注いでからキャップをしっかりと閉める。

もしエンジンオイルをエンジン本体や他の機器にこぼしてしまったら速やかに拭き取り、拭き取れない分は台所用でも良いので油分を落とせる洗剤を薄めて拭き取りましょう。
この場合エンジンルーム内の電線のコネクタや樹脂製の部品に付いた時はよほどべったり付かないかぎり洗剤などは使わずに拭き取るだけにしないと後々トラブルが起きる可能性もあります。




オイルをこぼして放置するとどうなるか?

これはこぼして付着したオイルの量、付着した場所などによりますが、エンジン本体に大量に付着させたまま放置するとエンジンは高温になりますので、運転中にエンジンルームから煙が出たり、最悪の場合は発火事故を起こします。

ですからオイルを注ぐ時には必ず注ぎ付近をタオルで覆い、慎重に少しづつ注入します。
こぼしたら少量であってもきれいに拭き取るようにしましょう。

6、エンジンをかけずに3~5分以上放置し、レベルゲージでオイル量を測定する。
想定以上に少なかったら継ぎ足せばよいが、多すぎるとその分オイルを抜かなくてはならず大がかりな作業になってしまうので、最初から想定量よりもやや少なめにした方がよい。

 

レベルゲージ上限位置(H)ぴったりにする必要はあるのか?

全くその必要はありません。目盛りよりも多少下であっても多少(1㎝以下くらい)上でも問題は起こりません。
下限位置よりも上で、上限位置と同じまたは下の範囲であればアバウトで良いのです。

オイルは粘性の高い液体ですから正確に測って入れたところでエンジン内のあちこちにべったりと付着するので、レベルゲージで正確な量を測定するなど不可能なのです。

何かの記事で読んだのですが、ディーラか用品店でオイル交換をしてもらい、直後に自分でレベルゲージを見たら上限位置と少しずれていたと店員に食って掛かった人がいたそうですが、上限位置ぴったりにすることは不可能であり、エンジンを掛けずに放置してもレベルゲージで見る位置は時間と共に多少の変化はあります。
(時間が経った方がレベルゲージの上に来る。)

入れすぎはクランクシャフトのオイルに対する攪拌抵抗の増加による燃費の悪化、この状態で使い続けることによるエンジンの不調もあり得ますが、上限位置付近~下限位置以上の範囲であれば気にする必要は全くありません。

 

オイルジョッキがない、入手できない場合

似たようなじょうご、またはペットボトルで代用することも可能です。しかしペットボトルの場合はオイルジョッキのような長い注ぎ口がないので、ゴムホースを切って装着(ビニールテープで巻いて接続部からオイルが漏れないように)するなど工夫をすれば大丈夫です。

いずれにしても使用前に十分に洗浄乾燥させて他の水分や物質がオイルに混じらないようすべきです。

 

オイルが余ったら

1L缶(ボトル)の量であれば殆ど余らずに使うことも出来ると思いますが半分~1/3くらい余ってしまう事は多々あると思います。

オイルは放っておいても劣化しますので余った分を保存するのは推奨出来ません。
もしするのであればそのオイルのメーカーのサイトなどで保存条件を確認するか、または直接聞き出す必要があります。

半年以内に使い切るのであればビニール袋を2重以上にして暗所に保管すればもう1回程度は使えそうですが、問題は保存温度です。
オイルによっても異なりますが一見良さそうな冷蔵庫は避けた方が良いという話しもあります。やはりオイルメーカに確認すべきです。

また最も普及率が高い缶の容器ですが、3L 缶以上だと着脱可能なキャップが多いのですが、1L缶だと普通の缶詰のように缶切りなどで開ける必要があり面倒です。
とは言っても出口と空気穴の2ヶ所開けるだけですが。

最近は一部のオイルにプラスティックボトルでネジ式のキャップのものもありますのでこちらを選択した方が開ける時も保管時も便利だと思います。

ただしカー用品店で眺めるとプラスティックボトルのオイルはなぜか「高性能オイル」に分類されるものが多く、一般的な安価なオイルは昔ながらの缶が多いのです。

高性能オイルというものでも1L ボトルであれば1000円代ですのでこちらをおすすめします。

 

 

以上オイル継ぎ足しについて書きましたが、何度も申し上げるように基本は「定期的なオイル交換(フィルタも)」です。

オイル交換をする前提での継ぎ足しであり、かつディーラに持って行って交換してもらう時間がない場合の緊急処置とお考えください。

 

 

 

スポンサーリンク

サブコンテンツ
 

このページの先頭へ