春先の北海道のドライブの注意は?
春先の北海道の運転は楽じゃない?
今年(2019年)は例年よりもだいぶ春が訪れる感じが早く、心もウキウキして来ます。
春=雪が融けるということなのですが、ドライブには真冬とは違う知識とテクニックが必要な季節でもあるのです。
なお本記事は以下の記事と関連が大きいのでよろしければ以下もお読みください。
互いの記事を補完する内容ですので、両方を読めばより春の運転の注意事項が分かると思います。
春だからこそ気をつけたいドライブ
雪が融けてくれば一般的には「運転が楽」、「事故のリスクが冬よりも下がる」と思うのは当然ですが、一概にそうは言えません。
別記事でも書いていますが、とにかく雪が融けてひどいシャーベットになり(降ってくる雪もシャーベット状のものとなる)、それが道にせり出して道幅は狭くなり、さらにハンドルを取られて大変なことになります。
これは歩行者も同様でまともに歩くのが極めて困難になりますし、しっかりした冬靴を履いていても靴の中にシャーベットが入って来てびしょびしょに濡れてしまいます。
これを防ぐにはゴム長靴を履くしかありません。
さて春先のシャーベットの様子がよく分かる写真を以下に載せます。
写真のようにひどい状態になるのがお分かりだと思います。
ではこのような道を走るとどういうことが起きるのでしょうか?
それは「ハンドルを取られて真っ直ぐに走れなくなる」ということです。
4WDでも関係ありません。しかも凍結路面でもないのに物凄く滑ります。
空転したタイヤによってシャーベットが固められて、かつその表面がツルツルに一瞬で磨き上げられるためです。
その泥濘(ぬかるみ)の場所から脱出が難しくなる事もあるのです。
でももう一つ気をつけてほしい重要な事柄があります。
シャーベット&凍結で車が横滑りする!
大量のシャーベット、路肩に残っている氷などで車には以下の二つの信じられない挙動が起きます。
●車体の後部(時に前部)が左右に大きく振られる。
●車体がカニのように真横にスライドする。
凍結路面で発進する時など、後部を大きく振ることがありますがシャーベット路面でもあります。
また「真横にスライド」なんて信じられないかもしれませんが、実際に起きます。
ハンドルを真っ直ぐにした状態でもいきなり左右にスライドするのです。
これらはシャーベットのない通常の凍結路面でも起きますが、シャーベットが加わるとさらに挙動は躊躇になります。
以下の説明図を見ると理解できるのではと思います。(クリックで拡大します)
特に気をつけてほしいのが、
■対向車がいる時にセンターライン寄りになるべく近づかない。
路肩には雪や氷があるのでどうしても道の真ん中寄りを走りたくなります。
気持ちは分かりますが、対向車がいる時には非常に危険です。夏と同じに考えてはいけません。
これは片側2車線以上の道路で、隣接車線に車がいるときでも同様です。
あとこれも頭に入れてほしいのですが、夏でも生粋の道民の方の多くはセンターラインに近づいて走る傾向があります。
たぶん冬の癖が抜けないのだと思いますし、また狭い道の端を走ることが苦手な人が非常に多い気がします。
普段から広い道を走っているので仕方ないのでしょうが、例えば「車幅ギリギリで通過する」とかは苦手、出来ないという人が多いです。
■狭い道ですれ違うとき
最初は十分な幅を保ってすれ違えると思っていたのに、路肩のシャーベットや氷で滑って車体が中心によってしまい、対向車と接触したという事故も一定数発生しています。
路肩にあるものが土やコンクリートだったら乗り上げるだけですが、シャーベットや氷だと滑って弾きかえされたり、ハンドルを取られて車体が思わぬ方向に動いてしまい、対向車(もしくは隣接車線の車)と接触ということもあります。
よほど道幅に余裕がある場所以外ではすれ違い時に以下の方法を取るようにしてください。
・すれ違いが終わるまで停車、もしくは極端に速度を落としていつでも停まれるようにする。
・狭い道でのすれ違い時はアクセルやブレーキには一切触れない。ハンドルも微小な修正のみとする。
滑りやすい路面でアクセルやブレーキを使う(または使いながらハンドルを切る)と経験上9割はは何らかの車体のすべりが起きます。
すれ違い時にどんなに速度低下があってもすれ違いは一瞬なのでこれらの操作は我慢しましょう。
春先は凍結路面も少なくなりますし、アスファルトが顔を出す部分も多くなります。
だから車を走らせる時もスピードを上げがち、夏のような気楽さで操作するということが多くなります。
これらは人間の心理から言って当然のことなのでしょう。
しかし4月半ば~GWまで残る大量のシャーベット、思わぬ場所に残っている凍結などで大事故を起こすこともあります。
もちろん夏になったらラフな運転をしてもよい、ということではありませんが、春先でもまだまだ気を抜かないでドライブを楽しんで頂きたいのです。
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